山陰地方の日常的な光景を中心に、独特の鋭い写真感覚とユーモラスな視点によって切り取られたモノクロスナップをまとめた写真集。「日常の中から、ふと心にふれるものを拾いあつめる・・・」という持論にもとづき、身辺への視線をテーマに撮影された一枚一枚の写真は、見る者を「日常」の中に潜む「気配」、すなわち作者の描く独自の映像世界へと誘う。 巧妙なカメラワークを精緻なプリントワークに裏付けられた完成度の高い作品である。